高卒認定で海外の大学進学はできる!入学方法や費用をご紹介!


海外に留学する際に入学基準として高校卒業を求められることは一般的です。しかし、高校を卒業していなくても高卒認定に合格していれば、海外の大学に入学することが可能なケースもあります。目指す大学のレベルや英語力などにより、海外大学入学へのアプローチ方法は異なります。

 

今回は高卒認定を活用して海外の大学に留学する方法について、直接入学の条件、語学学校やカレッジを利用するパスウェイ、おすすめの学校などを解説していきます。

高卒認定とは

高卒認定とは、文部科学省が実施している高等学校卒業程度認定試験のことを指します。この試験に合格すると、高校卒業者と同等の学力があることの証明となります。高卒認定は事情があり高校に入学できなかった人や高校を卒業できなかった人などが試験に合格することで、高校を卒業した人達と同様に日本の大学や専門学校への入学資格を得ることができます。

 

高卒認定は海外に留学する際にも活用でき、高卒認定があれば海外のカレッジや大学への入学チャンスが広がります。普通に高校を卒業すると修学期間は三年間ですが、高卒認定はしっかりと勉強すれば一年以内に合格することも夢ではありません。高卒認定は、中卒の方や高校中退者、日本の高校卒業前に早く高卒資格を取りたい人にとって魅力的な試験です。

高卒認定で海外の大学進学は可能

大学によっては18歳未満でも入学可能

海外の大学は受け入れ生徒の年齢に厳しい規定がないところが多く、18歳未満でも大学に通うことが可能です。日本では満18歳以上でないと大学受験を受ける資格がありませんが、アメリカなどの海外の大学では実力があれば15歳や16歳でも大学の授業を受けることができます。

 

ただし、大学によっては規定があり、18歳未満は限られた授業だけを受けられるプログラムを提供しているところもあります。

 

しかし、日本のように入学資格の年齢制限がない海外の大学では、日本の高校に三年間通わずに一、二年で高卒認定を取得して一足早く海外で大学生になることもできます。

 

例えば、現在中学三年生が高卒認定を高校二年時までに取得できれば、一般的には高校三年生(17歳・18歳)となる時期に海外の大学で一年生として勉強をスタートすることも可能となります。一年で高卒認定に合格する場合、日本では高校二年生(16・17歳)となる時期に海外の大学に進学できることになります。

 

アメリカやイギリス、カナダ、オーストラリアの大学なら、15歳以上の高卒認定取得者であれば大学進学に挑戦できる学校も少なくありません。

英語力が足りない場合は提携語学学校/付属語学学校で学習

高卒認定を利用して海外の大学に進学する場合、英語力も入学基準として評価されるため、大学の勉強についていけるだけの英語力を補う必要があります。高卒認定の資格はあるけど英語力が足りない場合は、カレッジや四年制大学の提携語学学校や付属語学学校で英語を勉強しながら進学準備を進めることができます。

 

どちらの方法でも提携大学への入学ならTOEFLなどの英語能力試験のスコアがなくても、英語コースで特定のレベルを突破することで入学資格を得られます。また、現地の語学学校や付属英語コースに通うことで、英語漬けの環境に浸りながら効果的に英語力を養うことができます。

 

語学留学中は、現地の文化に直接触れることができ、生きた英語やネイティブとのコミュニケーションを通して異国の生活に慣れていくこともできるため、カレッジや大学進学前の準備期間としても効果的に活用できます。

一部のトップ大学は高卒認定では直接入学が難しい

入学要件にGPA(高校の成績)が定められていることが多く、一定の成績が必要

ここまで高卒認定を持っていれば海外の大学への入学が可能だという話をしてきましたが、出願する大学によっては例外もあります。例えば海外の有名大学や総合大学では、入学要件に一定の高校の成績(GPA)が定められているため、ある程度の成績を保持したことを証明する必要があります。

 

そのため、もし現在高校生でもう高卒認定を取得したからと言って安易に高校を中退しようと考えるのは、トップ大学や総合大学に出願する場合やめておいた方が良いでしょう。

 

GPAの基準は大学によって異なりますが、有名私立大学やトップの州立大学では4.0に近い数値、それ以外の四年制大学でも最低でも3.0は欲しいところです。

 

また、トップ大学の場合、GPA以外にも高校での活動内容や先生からの推薦状などを入学判断基準に指定している大学も中にはあります。そういった大学への進学を目指す場合は、高卒認定と英語力だけでの直接入学はかなり厳しいので、以下で紹介する方法を活用することをおすすめします。

カレッジを経由することで入学可能になる場合もある

高校の成績がない方は、2年制のカレッジを経由することでトップレベルの四年制大学に進学できるケースもあります。つまり、大学四年間の最初の二年間をコミュニティカレッジで過ごした後、四年制大学に編入して残りの二年間の単位を取得するという方法です。

 

海外ではこの大学編入制度を利用してカレッジから大学へ編入する学生も多く、特にカリフォルニア州を含む西海岸やカナダではこの制度が非常に充実しています。

 

カリフォルニア州にはUCLAやUC Berkleyなどのトップレベルの州立大学が集結していることや提携編入大学先の種類が多いこともあり、大学編入留学で人気のある留学先です。カナダにもブリティッシュコロンビア州など大学編入制度が確立されているエリアもあります。

 

この大学編入留学は、自分の高校の成績に満足しなかった人や英語力が四年制大学に行くには足りない人などにも人気がある留学スタイルです。最終的に海外の四年制大学に進学したい人は、これらの国でカレッジ留学を通して四年制大学への編入を目指すのが最適なパスウェイと言えるでしょう。

まずはカレッジに留学し、大学編入を狙うことをおすすめ

カレッジ入学には日本の大学のような試験がなく、英語力と高卒認定で入学可能

高卒認定を取得している人は、まずは入学しやすいカレッジに入学することから始めると良いです。カレッジは一定レベルの英語力と高卒認定があれば基本的には入学できるため、高校の成績がなくても出願できます。

 

また日本のような受験制度とは異なり、入学前に試験を受ける必要もないので日本からの出願も可能です。カレッジによっては出願理由を述べるエッセイの提出を求められるところもありますが、きちんと英語で書ければ入学合否の壁になることは少ないでしょう。

 

カレッジ入学基準の英語力は学校によって異なりますが、TOEFL45-61またはIELTS 5.0-6.0程度の英語力を求められる場合が多いです。

 

また多くのカレッジでは、現地の提携語学学校やカレッジ付属の語学プログラムを利用することで、英語能力試験を受けずに学術プログラムへ進学することができる条件付き入学制度を取り入れています。

 

高卒認定と英語力をクリアしてカレッジに入学し編入に必要な単位を確実に取り、良い成績をキープすることで四年制大学への進学の道が開けます。また、トップレベルの大学に進学したい方は、カレッジ在学中に出願する際にアピールできる課外活動やボランティア活動などを経験しておくことも大切です。

カレッジを経由した方が留学費用も抑えることができる

海外の大学に進学する際に、最初の二年間をカレッジで過ごすことで留学費用を大幅に節約することも可能です。特にカレッジの学費は四年制大学より安く設定されているため、学費を大きく抑えることができます。

 

学校にもよりますが、カレッジの一年間の学費は$12000前後が平均的であり、四年制大学の学費は安くて$16500程度、UC系列などのトップレベルの大学となると$44000程かかり、私立大学となるとそれ以上の金額となるため、カレッジの方が年間の学費が安く済むことが分かります。

 

また、学費が安いからと言ってクラスの質が低いというわけではなく、カレッジで取った単位は編入する大学の一、二年次のクラスのものと同等に扱ってもらえるので心配はありません。

 

他にも大学四年間の最初の二年間をカレッジで過ごすことによって、場所によっては滞在費を節約することもできます。最終的に都会の四年制大学に通いたいけどカレッジで費用を抑えたい人は、郊外のカレッジで単位を取っていくことも可能です。

 

郊外は家賃などの生活費が安い傾向があるため、田舎のカレッジに通うことで最初の二年間は学費だけでなく生活費も抑えることができます。

高卒認定で留学する際におすすめのカレッジ/大学

ウーロンゴン大学(オーストラリア)


ウーロンゴン大学はシドニーから南に車で1時間半の場所にある公立総合大学です。QS世界大学ランキングでは慶應大学と早稲田大学を上回る162位にランクインしているレベルの高い大学です。こちらの大学は、18歳未満でも高卒認定があれば出願できます。

 

求められる英語力はプログラムによって異なりますが、IELTS 5.5〜7.0の範囲となっており、多くのプログラムではIELTS 6.0となっています。大学付属語学学校の大学進学準備コースで70%以上の成績を維持することで学術プログラムへの参加も可能となります。

 

ウーロンゴン大学は、留学費用を抑えられる学校の一つで、学費が他のオーストラリアの大学と比べて低めに設定されており、成績優秀者には留学生であっても奨学金が提供されます。またシドニーから離れているため、家賃などの生活費を節約しやすいのも特徴の一つです。

 

留学中は海と山に囲まれた自然豊かな環境で生活を楽しむことができる他、勉強に集中しやすい落ち着いた環境下も魅力的です。ビジネスコースや教育学部などの人気が高く、海洋学という珍しいプログラムも提供しています。こちらの大学は海外にもキャンパスがあるため、海外インターンシップや二ヵ国留学を経験することも可能です。

University of Wollongong(ウーロンゴン大学)

オレンジコーストカレッジ(アメリカ)


オレンジコーストカレッジは、カリフォルニア州南部コスタメサにある大学編入プログラムに定評があるカレッジです。こちらの学校は、18歳未満でも高卒認定があれば入学可能で、英語力はTOEFL IBT 61以上、IELTS5.5以上が求められます。

 

条件付き入学ができる多くの語学学校と提携しており、キャンパス付属のE S Lコースを利用すればそのまま学術プログラムに参加が可能となります。

 

こちらの学校は700人以上の留学生が在籍しており、留学生専用のサポートが充実しています。編入率の高さを誇るカリフォルニア州のカレッジの一つであり、在学中は編入を成功させるためのアカデミックカウンセリングサービスや出願する大学によっては編入保証制度も利用できます。

 

ロサンゼルスへは車で1時間、サンディエゴへは1時間ほどの距離にあるため週末を利用して観光に出かけることもできる良い立地です。

 

オレンジコーストカレッジがあるオレンジカウンティは治安が良いことでも知られており、日本食へのアクセスも非常に良い地域なので、留学中は生活しやすい環境が整っています。

オレンジコーストカレッジの日本語ウェブサイト

アレクサンダーカレッジ(カナダ)


アレクサンダーカレッジはブリティッシュコロンビア州に二つのキャンパスを持つ二年制大学です。こちらの学校は私立カレッジですが、公立カレッジと同等のカリキュラムでプログラムを展開しています。アレクサンダーカレッジは、満16歳以上で高卒認定を証明できる人なら出願できるカレッジとなっており、求められる英語力はプログラムによって異なりますが、TOEFL IBT 64〜80、IELTS 5.0〜6.0の範囲となっています。

 

TOEFL 64または71の場合は、キャンパス内で追加の英語コースを履修することで学術プログラムへの参加が認められます。こちらの大学も提携語学学校のコースを修了することで条件付き入学が可能です。

 

アレクサンダーカレッジの学生はほとんどが留学生で構成されているため、留学生へのケアが行き届いているのが特徴的です。小規模の学校なので個人へのサポートが充実しており、留学中は日本語を話せるスタッフもいるため心強いです。

 

ブリティッシュコロンビア州の大学への編入に強く、在学中は個人チューターサポートやアカデミックアドバイスなどのサポートを活用して効果的に大学編入準備を進めることができます。バンクーバーのダウンタウンにあるキャンパスは交通の便も良く、通いやすい理想的な立地もポイントです。

 

ポスグラも利用できるカレッジなので、移住や就労目的の人にもおすすめの学校です。

アレクサンダーカレッジ

まとめ

海外には日本の高校を卒業していなくても進学可能な大学がいくつもあります。高卒認定カレッジ進学は、自分の将来の道や視野を広げることにも大きく繋がるでしょう。大学進学に興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

永井将馬

オーストラリアのメルボルンにワーキングホリデーで渡航しました。メルボルンでは語学学校で一般英語を学び、市内にあるユニクロでアルバイトを経験。休日には職場のオーストラリア人と出かける事が多く、現地の人の視点でメルボルンの魅力を感じる事ができました。アメリカ留学の経験もありますので、アメリカとオーストラリアの違いもお話できます。

カウンセラーに質問