
オーストラリアにワーホリに行こうと思っても「実際、どのくらいお金がいるの?」と心配になってしまいますよね。
今回は、オーストラリアへのワーホリにどれくらいお金がいるのか、最低費用をもとに解説します。オーストラリアでの家賃や食費などの相場について紹介しているので、資金計画を立てる時の参考にしてください。
目次
1. オーストラリアワーホリに必要な最低費用とは?
ここでは、オーストラリアのワーホリに必要な費用について解説します。事前にどのくらい準備をしておくべきか確認し、しっかり貯めておきましょう。
1.1 渡航前にかかる初期費用
まずは、渡航前にかかる費用について解説します。
1.1.1 ビザ申請費用
ワーホリをするには、ワーキングホリデービザが必要です。2025年4月現在、オーストラリアのワーキングホリデービザ申請料金は650豪ドルです。
1.1.2 航空券代
日本からオーストラリア、オーストラリアから日本への航空券を取っておきましょう。
航空券は、いつ購入するかによって金額が大きく変わります。3ヶ月ほど前に購入する場合、往復で15万円前後が目安です。
1.1.3 海外留学保険料
海外留学保険の金額は、保証内容や期間によって変わります。病院での診察や各種検査、入院費用などをカバーしたタイプでは月に2万円程度のものが多いです。
1.2 現地での生活費
次に、ワーホリ中に現地でかかる生活費について紹介します。滞在地を都市部にするか地方にするかなど、条件によって大きく変わるため、滞在先を決めたら改めてリサーチしてみてください。
1.2.1 宿泊費(シェアハウス、ホームステイなど)
シェアハウスをする場合、1ヶ月の滞在費は約900豪ドル程度です。シドニーの中心など、都市部ではもっと高くなる可能性があります。
ホームステイをする場合、初めに手配費用として約300豪ドル、その後は1ヶ月あたり1,100豪ドル程度かかります。
1.2.2 食費
自炊の頻度にもよりますが、それなりに外食もする場合、月200~400豪ドルが目安です。オーストラリアでは、カジュアルなレストランで1食15豪ドル程度が目安になり、外食の頻度が増えると支出も増えます。
1.2.3 交通費
電車は4.5豪ドルから、バスは2.6豪ドルから、タクシーは3.4豪ドルからです。移動距離が伸びるほど、金額が大きくなります。
1.2.4 雑費
日用品や娯楽費は、個人のスタイルによって大きく変わります。東京でかかる金額よりも、やや高めの金額を見積もっておくといいでしょう。
2. 費用を抑えるための節約術

ワーホリ中にかかる生活費を抑えるには、どうしたらよいでしょうか。オーストラリアで使える節約術を解説します。
2.1 渡航前の準備で節約する方法
まずは、渡航前にできる節約をご紹介します。
2.1.1 格安航空券の探し方
格安航空券を探すなら、LCCを利用しましょう。
直行便の場合、日本からはJetstarが就航しています。韓国などを経由する便であればLCCの種類も増えるので、あわせて探してみてください。
LCCを使うと、一般価格の半額程度に抑えることも可能です。
2.1.2 保険料の見直し
保険の内容を見直すことで、節約につながります。
病院での診察などはカバーされていないと不安ですが、ものを壊してしまったときの損害賠償などは、クレジットカードの保険がきくケースもあります。保証内容重複しているとお金の無駄なので、まずは内容を整理しましょう。
2.2 現地での生活費を節約するコツ
オーストラリアは日本より物価が高いので、毎日の生活で少しずつ節約することが大切です。
2.2.1 住居選びのポイント
一人で賃貸を借りると高くつくため、シェアハウスにしましょう。
都市部より郊外の方が、賃料は安い傾向です。
キッチンやバスルームだけが共用のオウンルームより、個室もルームメイトと共有するシェアルームの方が安価でしょう。
2.2.2 自炊のすすめ
オーストラリアの街中にはスーパーがたくさんあるので、積極的に自炊しましょう。土日に開かれるマーケットでは、質が高く値段が安い野菜や肉を買えるので、まとめ買いをしておくこともおすすめです。
自炊が難しい場合はスーパーで出来合いのものを買ってきて、パスタは自分でゆでるといった組み合わせをするだけでも、レストランで食事をするより価格を抑えられます。
2.2.3 お得な交通手段の利用法
オーストラリアでの移動は、Opal cardというチャージ式のICカードが便利です。
月曜から木曜は18.7豪ドル、金曜から日曜と祝日は9.35豪ドルが上限となり、それ以降は無料で使えます。また、1週間で50豪ドルを超えると、翌週の月曜まではすべての利用料が無料です。1時間以内で乗り換えれば追加料金がかからないので、お得にちょっとした寄り道ができます。
10:01~14:59と19:01~6:29はオフピークとなっており30%割引が効くので、なるべくこの間に移動しましょう。
3. 現地での収入見込みと就労状況
オーストラリアでワーホリ中にどのくらい稼げるか、目安を紹介します。
3.1 オーストラリアの最低賃金と一般的な職種
オーストラリアの最低賃金は、時給24.10豪ドル(約2,514円)です。日本では全国で最低賃金が最も高い東京でも1,163円なので、オーストラリアでは2倍以上の金額を稼げることになります。
ワーホリでオーストラリアに行った方がよく就く職業は、レストランのホールスタッフやカフェのバリスタです。特に日本で飲食業界の経験があると、スムーズに仕事に馴染めます。
オーストラリアは観光産業も盛んなので、土産物店スタッフやツアーガイドといった観光関連の仕事に就く人もいます。
農業国でもあるため、野菜の栽培や収穫をする方も多いです。特にワイン用のぶどうを収穫する仕事は需要があります。
そのほか、家庭に入って子どもの世話や家事をするオペアという仕事や、イベントスタッフなども募集が出ています。
3.2 仕事の探し方と注意点
おすすめの仕事の探し方は、日本人向けの求人を見ることです。例えば、JAMS.TVというサイトには、求人を含め様々なオーストラリア情報が載っています。英語が苦手な方も、給与や待遇など簡単に理解できるためトラブルを防げるでしょう。
また、お店に飛び込むと面接まで進めることがあります。近所のカフェやお気に入りのレストランなどがあれば、スタッフに人を募集していないか聞いてみてください。
現地で友達ができたら、コネでの紹介も期待できます。ワーホリのビザでも語学学校に通えるため、そこでクラスメイトから仕事を紹介されるといったケースは珍しくありません。
注意点は、オーストラリアに到着してから1ヶ月後くらいに探し始めることです。初めはオーストラリアなまりの英語に慣れなかったり、生活をするのにいっぱいいっぱいだったりで、スムーズに働けない可能性があります。もう少しゆとりを持って、3ヶ月ほど語学学校で英語力を伸ばし、それから仕事を始めるとより広い選択肢から選べるでしょう。
3.3 収入と支出のバランスを考える
オーストラリアは東京よりも物価が高いため、収支のバランスに気を付けないとすぐにお金がなくなってしまいます。特に外食にお金がかかりやすいので、「今日は疲れたから外で食べよう」という日が続くと、あっという間に赤字になってしまうことも。
また、初めは生活に慣れず体調を崩して、薬代がかかったり仕事に出られなかったりするかもしれません。
家賃や食費など月にどのくらいのお金がかかるかを細かく算出し、それをまかなうだけの仕事ができるように計算しましょう。場合によってはあまりシフトに入れないこともあるので、2つのアルバイトを掛け持ちすることも一つの選択肢です。
4. 期間別の費用シミュレーション

ワーホリは期間によって費用が変わるので、3つのパターンでシミュレーションをしてみましょう。
4.1 3ヶ月間のワーホリ費用シミュレーション
3ヶ月間ワーホリに行った場合、どのくらいの金額がかかるか紹介します。
4.1.1 初期費用
初期費用の内訳と金額は、以下の通りです。
項目 | 費用 |
---|---|
ビザ取得費用 | 650豪ドル |
航空券料金 | 1,500豪ドル |
海外留学保険料 | 600豪ドル(3ヶ月分) |
合計 | 2,750豪ドル |
4.1.2 現地生活費
現地生活費の内訳と金額は、以下の通りです。
項目 | 費用 |
---|---|
家賃(シェアハウス) | 2,700豪ドル |
食費 | 900豪ドル |
交通費 | 90豪ドル |
雑費 | 450豪ドル |
合計 | 4,140豪ドル |
4.1.3 収入予測
金額 | |
---|---|
時給24.10豪ドル×40時間/週 | 3,856豪ドル |
3ヶ月あたり | 1万1,568豪ドル |
4.2 6ヶ月間のワーホリ費用シミュレーション
4.2.1 初期費用
初期費用の内訳と金額は、以下の通りです。
項目 | 費用 |
---|---|
ビザ取得費用 | 650豪ドル |
航空券料金 | 1,500豪ドル |
海外留学保険料 | 1,200豪ドル(6ヶ月分) |
合計 | 3,350豪ドル |
4.2.2 現地生活費
現地生活費の内訳と金額は、以下の通りです。
項目 | 費用 |
---|---|
家賃(シェアハウス) | 5,400豪ドル |
食費 | 1,800豪ドル |
交通費 | 180豪ドル |
雑費 | 900豪ドル |
合計 | 8,280豪ドル |
4.2.3 収入予測
金額 | |
---|---|
時給24.10豪ドル×40時間/週 | 3,856豪ドル |
6ヶ月あたり | 2万3,136豪ドル |
4.3 12ヶ月間のワーホリ費用シミュレーション
4.3.1 初期費用
初期費用の内訳と金額は、以下の通りです。
項目 | 費用 |
---|---|
ビザ取得費用 | 650豪ドル |
航空券料金 | 1,500豪ドル |
海外留学保険料 | 2,400豪ドル(12ヶ月分) |
合計 | 4,550豪ドル |
4.3.2 現地生活費
現地生活費の内訳と金額は、以下の通りです。
項目 | 費用 |
---|---|
家賃(シェアハウス) | 1万800豪ドル |
食費 | 3,600豪ドル |
交通費 | 360豪ドル |
雑費 | 1,800豪ドル |
合計 | 1万6,560豪ドル |
4.3.3 収入予測
金額 | |
---|---|
時給24.10豪ドル×40時間/週 | 3,856豪ドル |
12ヶ月あたり | 4万6,272豪ドル |
5. 成功するワーホリのための資金計画と準備
ワーホリを成功させるためには、事前に資金計画を立てて準備することが重要です。下記のポイントをおさえて、しっかり備えましょう。
5.1 資金計画の立て方
資金計画を立てるときには、まずゴールを設定しましょう。いつまでにいくら必要かが曖昧なままでは、具体的な計画は立てられません。
次に、今持っている所持金とゴールの金額の間にどのくらいの乖離があるかを計算し、月にどのくらい貯めればよいか算出します。渡航にかかる費用については、これで計画が立てられるでしょう。
現地でかかるお金については、余裕をもって考えましょう。「もしかしたら、想定より高いシェアハウスにしか入れないかもしれない」「思ったよりもシフトに入れないかもしれない」といったように考えておくと、もしもの時も安心です。
また、最初の2ヶ月は収入がなくても生活できるよう、貯金しておくことをおすすめします。
5.2 緊急時の対応策
ワーホリに行って、怪我や病気になる可能性もあります。また、オーストラリアは比較的治安のいい国ですが、日本と同じように生活していると事件に巻き込まれる可能性もゼロとはいえません。そういった時のための緊急連絡先をまとめておきましょう。
さらに、財布を落としたりスリにあったりした時のために、現金やクレジットカードは1ヵ所にまとめず複数に保管しておくことをおすすめします。
6. まとめ
今回は、オーストラリアのワーホリの最低費用について解説しました。
オーストラリアは物価が高いですが、給料も高い国です。しっかり仕事さえ見つかれば無理なく楽しい生活が送れるので、ぜひ前向きに検討してみてください。