ケンブリッジ英語検定試験とは、ケンブリッジ大学が統括しており、英語以外の言語を母国語としている人のための英語能力テストのことをいいます。英語力の証明になるのはもちろんのこと、イギリスだけではなく、カナダ、オーストラリアなど多くの国の大学をはじめ、さまざまな教育機関や企業に認められている国際レベルの英語検定試験です。
日本での知名度はまだ比較的低いですが、実は、ケンブリッジ検定試験は世界約150ヶ国以上で実施されている最も有名な英語試験です。就職の幅を広げたい人、大学等の高等教育機関への留学などを考えている方にとって、自分の英語レベルを証明するのに最適とされる試験です。 このケンブリッジ検定試験は、英語の知識量を測る試験ではなく、英語の知識を使いこなすスキルがあるかを判断するもので、文法力だけでは点数がとれないテストとなります。
リスニング/スピーキングも試験にございますのでいわゆる「試験対策」では点数が伸び悩み、本物の英語力が求められる試験です。
ケンブリッジ英語検定試験とは?
他の英語試験との違いは?
ケンブリッジ英語検定 | toeic | toefl | ielts | |
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主な特徴 | ヨーロッパで認知度が高く、世界中の大学、大学院、企業などへの、英語力の証明として利用できる。 日常会話はもちろん、ビジネスシーンなど試験内容は多岐にわたる | 日本や韓国では認知度が高く、就職・転職活動の際、英語力の証明となる。 主にビジネス英語や丁寧語表現。 | 主にアメリカ、カナダの大学や専門学校に留学する際に必要となる。 生物、経済、政治などアカデミックな分野の英単語が必要となる。 | 主にイギリス、オーストラリア、ニュージーランドの大学や専門学校に留学する際に必要となる。 ビジネスビザや永住権の申請時にも使われる。 日常会話で使わないような学術的な内容。 |
合否 | a~eの5段階あり、a~cが合格 | 合否はなく、点数制(最高点は990点) | 合否はなく、点数制(最高点は120点※ibtの場合) | 合否はなく、0.5きざみの点数制。(最高点は9.0) |
試験内容 | ライティング、リスニング、リーディング、スピーキング(2対1)、文法の5科目 | リスニング、リーディングの2科目 (toeic swとして、ライティングとスピーキング) | ライティング、リスニング、リーディング、スピーキング(録音形式)の4科目 | ライティング、リスニング、リーディング、スピーキング(1対1)の4科目 |
資格の有効期限 | なし | 有効期限はないが、再発行期限は試験日より2年以内 | 2年 | 2年 |
ケンブリッジ英語検定のレベル分け
以下の5レベルに分かれており、多くの語学学校ではfceやcaeの試験対策コースを設けています。
•cpe (certificate in advanced english)
•cae (certificate in advanced english)
•fce (first certificate in english)
•pet (preliminary english test)
•ket (key english test)
ケンブリッジ試験対策コースとは?
語学学校では、ケンブリッジ試験対策コースを設けており、ケンブリッジ検定用のテキストを使用して授業が進められたり、過去に出題された試験問題を解いたりして、ケンブリッジ検定に合格することを目的にカリキュラムが組まれています。語学学校によって、多少変わってきますが、期間は10週間から12週間あり、この期間で試験の流れやテクニックを身につけることができます。広範囲に深く英語を学ぶため、ieltsやtoeicと比べると試験対策期間は長くなります。その分、自身が真剣に英語力と向き合う良い期間となります。
授業内容(一例)
•毎回の授業で、練習問題や過去問題に取り組むことで、高得点へつなげる。
•週1回のリーディング、文法、リスニングの流れで過去問題を解き、試験に慣れる。
•週1回の模擬スピーキングテスト(2対1)で、時間内に回答できるように特訓。
•週1~2回、出されるテーマをもとにライティング。
•クラスメイトとスピーキングペアを組んで、毎日スピーキングテストの練習。
ケンブリッジ試験対策コースを受講する学生
上記したように、ヨーロッパでは、さまざまな英語試験があるなかでも、ケンブリッジ英語検定が一番、認知度が高い試験です。また、オーストラリアは気候も良く、穏やかなので、ヨーロピアンの学生は好んでオーストラリアへケンブリッジ英検の勉強をしに来るようです。そのため、クラスメイトはほとんどがヨーロピアンです。また、入れ替わりの激しい一般英語コースと比較すると、ケンブリッジ試験対策コースは、10週間や12週間のコース期間中、同じメンバーで、同じ目的に向かって勉強していくため、クラスメイトとの結束力や仲も深まります。
こんな人にオススメのコース
•とにかく総合的な英語力を身につけたい(読む、書く、話す、聞くをバランス良く学べる)
•スピーキング力を身につけたい(2人1組でのスピーキングテストのため、日常会話力がつきます)
•文法の勉強がしたい •ビジネスレターやレポートの書き方などライティングを伸ばしたい
•何か英語の資格を取得したい
•一般英語コースでは物足りない
試験内容(一例)
リーディング | ライティング | 文法 | リスニング | スピーキング | |
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cae | 1時間15分 | 1時間30分 | 1時間30分 | 約40分 | 15分 |
fce | 1時間 | 1時間20分 | 45分 | 約40分 | 14分 |
pet | 1時間30分(リーディング、ライティング合計時間) | 1時間30分(リーディング、ライティング合計時間) | なし | 約35分 | 約10分 |
fceを受験してみて…
リーディング
ノンフィクション、フィクション物語や、新聞や雑誌など、いろんなテーマの文章が大きく分けて3題出題されます。ボキャブラリーがないと理解することが難しいため、日頃から英文を読むことに慣れさせ、ボキャブラリーを増やすことが必要でした。様々なテーマのものを時間内に読む練習をすると良いです。
ライティング
パート1ではフォーマルレター、またはインフォーマルレターから出題され、パート2ではレポートや記事、物語、エッセイなどの選択肢の中から何を書くか選ぶことができます。私は、毎週1~2つは過去問題集からピックアップして、文章を書いては、先生に添削してもらっていました。フォーマルレターやインフォーマルレターでよく使う言い回しを覚えたり、パート2では1~2つは得意分野を見つけておくと効果的です。
文法(use of english)
語彙問題や文法問題、冠詞や前置詞の使い方などが出題されます。記入問題では、当たり前ですが、正しいスペルで答えないと点数はとれないです。何となく意味を知っているだけでは答えられない問題が多いため、繰り返し、練習問題や過去問題を解いて暗記する必要があります。
リスニング
ニュースやラジオ、スピーチ、インタビュー、長文の会話などを聞き、問題に答えていきます。パート2では、リスニングした内容の一部が空白になっており、記入しなければいけないので、スペルはもちろん、全体の文法を理解していなければ、解くことはできません。あらかじめ、印刷された質問の内容に目を通しておくと答えやすかったです。
スピーキング
試験官と受験者2名で行われ、簡単な自己紹介や試験官との日常的な質疑応答、また、ある写真を見て、写真全体の説明や比較などをそれぞれの受験者が時間内に行います。その後、あるテーマに沿った写真やイラストを5~8枚見せられ、スピーキングペアと一緒にディスカッションをします。スピーキングペアと意見が合わなくても、なぜそう思うのか発言できれば減点にはならないため、日頃から様々な題材の写真を見るなどして、スピーキングペアと練習すると効果的です。時間を測っているので、言葉に詰まったり、考えたりする時間を少なくするよう、日々シミュレーションをすると良いです。