オーストラリアの大学ランキング。グループ・オブ・エイトとは?


オーストラリア全土には国立私立公立含め41校の大学があり、そのうち多くの大学が世界大学ランク100位以内にランクインするなどオーストラリアの大学の教育水準は世界有数の高さを誇っています。

 

中でもシドニー大学やクイーンズランド大学、オーストラリア国立大学やメルボルン大学は、今までに世界大学ランクの10位以内にランクインをした実績もあり、そんな高水準のオーストラリアの大学は海外からの留学先としても非常に人気が高いです。

 

今回は「オーストラリアの大学に興味がある」「オーストラリア留学を検討している」「海外の大学に行きたい」という方のために、オーストラリアの大学留学についてまとめました。メリット・デメリットから大学ランキングまで細かく紹介しておりますので、ぜひ参考にしてください。

グループ・オブ・エイトとは?

オーストラリアにはグループ・オブ・エイト(Group of 8)と呼ばれる1999年に結成された8大学による大学連盟があります。このグループに所属している大学はオーストラリア全土でもトップレベルの教育を提供していると言われており、8つの大学は互いに高い教育方針を目指し、幅広い研究や質の高いレベルの教育を提供することに力を入れています。

 

オーストラリアでトップレベルの大学への進学を希望される方は、グループ・オブ・エイトに入っている上位ランク大学へ出願を検討されても良いかもしれません。

オーストラリアの大学に入学する5つのメリット

①教育水準が高い

41校のうち7つの大学が世界大学ランクトップ100にランクインされているなど、その教育水準の高さはオーストラリアの大学に行く最も大きなメリットであると言えるでしょう。

 

日本では750校ほどある大学のなかでトップ100にランクインしているのは5校という現状を考えると、いかにオーストラリアの水準が高いかが分かります。

 

また、オーストラリアでは偏差値という概念がなくどの大学も一定してレベルが高いため、大学間の格差が少ないことも大きなポイントです。

②入学へのハードルが低い

オーストラリアの大学への入学は基本的には書類審査で、アメリカやイギリスに比べると入学までのハードルが低いです。願書英語証明(IELTSスコアなど)・学歴証明(過去の学校証明)・パスポートコピーなどを提出し、それが通れば入学が可能となります。

 

さらに過去の学校の偏差値の高さなどは関係なく、純粋に成績やスコアなどで判断されるため、自分の頑張り次第で合格を掴みとりやすい環境であると言えます。

 

また、英語力に関しては大学付属語学学校でパスウェイという制度を使うことで試験が免除になります。

大学付属語学学校一覧

③3年で卒業できる

オーストラリアの大学は基本的には3年制です。1年目から専門課程に入るため、最短で自身の専攻科目を学ぶことができます。

 

また、通常は1年2学期制ですが、1年3学期制の大学であれば最短2年で卒業することも可能です。自分の学びたいことを凝縮した時間で学ぶことができるのも大きなメリットです。

オーストラリアの大学制度

④働くことができる

基本的に海外留学では現地で働くことはできませんが、オーストラリアでは学生ビザでの滞在でも週20時間までの就労が認められているため、学校に通いながらアルバイトをすることができます。

 

生活費を稼ぐことができ、働くことで英語力や対応力も身に付くため一石二鳥と言えるでしょう。さらに、大学卒業後も条件を満たせば1~2年間の就労ビザを取得することができ、そのまま現地でフルタイムで働くことも可能です。

 

オーストラリアでは、在学中も卒業後も外国人が働くための間口が広がっているのです。

オーストラリアで働く際にしっておくべき11のこと

⑤留学生が多い

留学先としても人気のオーストラリアでは、大学の海外留学生の比率は平均20~30%と非常に高いです。

 

世界各国から留学生が集まっているとお互いのやる気を鼓舞することにも繋がりますし、学校としても留学生のサポート体制がきちんと整っているところが多いです。異国の地で同じ留学生という立場の仲間が多いことは心強い支えとなるでしょう。

オーストラリア留学9つのメリット

オーストラリアの大学に入学する2つのデメリット

①物価・学費が高い

オーストラリアは世界一物価が高い国であると言われており、特に外食を中心とした食費や家賃が高いため、現地で生活するのにとてもお金がかかります。

 

また、2018年から2021年にかけて学費が毎年最大1.8%増加し合計7.5%の増加となるとオーストラリア政府が発表しており、学費も上昇傾向にあります。

 

学費も滞在費や生活費もかかるため、いかに節約できるかを考えながら生活する必要があるでしょう。オーストラリアは学生ビザの滞在でも働くことができるため多くの留学生がアルバイトをしていますが、学業とアルバイトの両立に苦労する人も少なくないようです。

オーストラリアの生活費と物価目安

②日本人が多い

どこの国に行っても日本人留学生は一定数いますが、やはり人気の留学先であるオーストラリアには日本人がたくさんいます。異国の地に同じ国籍の人がたくさんいることは安心要素にもなりますが、日本人同士でつるんでしまうと語学力の向上は見込めません。

 

せっかくお金と時間を使ってオーストラリアに留学に行くからには、自分を追い込んで日本人とつるみすぎない意識を持つようにすることが大切です。必要な情報を得たり、心の安定を保つために日本人と交流することも大事ですが、基本的には他国籍の人と交流を深め、英語を使う機会を増やすことをおすすめします。

オーストラリアの大学に入学するまでの流れは?

オーストラリアの大学に入学するまでの流れは、大学や自身の学歴・英語力によって異なります。IELTSやTOEFLなどで一定のスコアを満たしていればそのまま入学できる大学もあれば、最終学歴が高卒の場合は大学に入る準備コースであるファウンデーションコースを経て入学が必要になるケースもあります。

 

つまり最終学歴・最終学歴での成績・英語力・入りたい大学・学部によって条件がそれぞれ異なってくるのです。まずは自分の行きたい大学・学部の入学条件を確認し、それに合わせた手順を踏むようにしましょう。

 

いずれにせよIELTSやTOEFLなどの英語力を証明できるものがあるとスムーズに入学することができるため、留学を決めたら勉強を始めておくといいでしょう。

 

また、現時点では英語力が低い、英語力を照明できるものがない、という方でも、現地で準備期間として英語を学ぶコースを受講する方法もありますので、諦める必要はありません。

オーストラリアの語学学校の選び方

オーストラリアの大学留学にかかる費用はどれくらい?

オーストラリアの大学の授業料は大学や学部によって大きな差がありますが、日本円にして年間およそ200~250万が相場となっています。それ以外に入学金・渡航費・ビザ代金・保険代・滞在費・生活費などがかかってくるため、トータルで少なくとも年間250~450万の費用が必要となります。奨学金制度を利用して学費を免除してもらったり、現地でアルバイトをして稼ぐなりして上手くやりくりする工夫も必要となってくるでしょう。

オーストラリアの大学の費用相場

グループ・オブ・エイトの大学ランキング

それでは、グループ・オブ・エイトと呼ばれている8校のランキングをご紹介していきます。

1位 University of Melbourne (VIC)(メルボルン大学)

メルボルン大学

Point

★★★★★★
Times Higher Educationランキング:33位
QS世界大学ランキング:42位

世界大学ランキングでも常に上位に位置するメルボルン大学は、高等教育と研究分野において常に最新トップレベルの教育を提供しています。オーストラリア国内で1位とランク付けされている名門大学としても知られ、オーストラリアの首相やノーベル賞受賞者、歴史的人物を多く輩出しています。

University of Melbourne (VIC)(メルボルン大学)

2位 Australian National University (ACT) (オーストラリア国立大学)

ANU

Point

★★★★★★
Times Higher Educationランキング:52位
QS世界大学ランキング:22位

オーストラリアの首都、キャンベラにキャンパスを構えており、大学院研究を専門とする国立大学として創設されました。生物学や物理学などの学部が国際的にも有名で、様々なノーベル賞受賞者のみならず、オーストラリア首相や哲学者、数学者、国際政治学者など多くの著名人を輩出しています。

Australian National University (ACT) (オーストラリア国立大学)

3位 University of Sydney (NSW) (シドニー大学)

シドニー大学

Point

★★★★★★
Times Higher Educationランキング:56位
QS世界大学ランキング:46位

シドニー大学は、1850年に設立されたオーストラリアで最も古く、歴史のある大学です。オーストラリアの名門大学としても国内外で広く知られており、多くの著名人を輩出しています。工学や哲学などの分野において政府賞を複数回受賞するなど、名実ともに人気の大学です。

University of Sydney (NSW) (シドニー大学)

4位 University of Queensland (QLD) (クィーンズランド大学)

University of Queensland

Point

★★★★★★
Times Higher Educationランキング:60位
QS世界大学ランキング:51位

クイーンズランド州の州都、ブリスベンに東京ドーム約24個分の広大なキャンパスを構えています。基礎的な知識から実践的なプロジェクトまでオーストラリアでも有数の高等教育を提供している大学です。

University of Queensland (QLD) (クィーンズランド大学)

5位 Monash University (VIC) (モナッシュ大学)

モナッシュ大学

Point

★★★★★
Times Higher Educationランキング:73位
QS世界大学ランキング:65位

1958年に設立され、現在50,000人を超える学生が在籍しているオーストラリア最大の大学です。6000以上の科目から様々なコースを提供しており、中でも高度なレベルの翻訳・通訳の修士課程があることでも知られています。国外にもマレーシア、南アフリカにキャンパスを持ち、またイギリスとイタリアにもリサーチセンターを構えています。

Monash University (VIC) (モナッシュ大学)

6位 University of New South Wales (UNSW) (NSW) (ニューサウスウェールズ大学)

NSW

Point

★★★★★
Times Higher Educationランキング:82位
QS世界大学ランキング:49位

1949年に州・連邦によって設立されたオーストラリア初の国際大学です。常に世界ランキング100位以内にランク入りしており、オーストラリアの名門大学の中で最も留学生の受け入れ態勢が整っている大学として定評があります。

University of New South Wales (UNSW) (NSW) (ニューサウスウェールズ大学)

7位 University of Western Australia (WA)(西オーストラリア大学)

西オーストラリア

Point

★★★★★
Times Higher Educationランキング:109位
QS世界大学ランキング:圏外

西オーストラリア大学は、パースで唯一の医学部と歯学部を提供している大学です。同大学の教授はノーベル生理学・医学賞を受賞しており、教育と研究において、オーストラリア国内のみならず世界でも非常に高く評価されています。

University of Western Australia (WA)(西オーストラリア大学)

8位 University of Adelaide (SA)(アデレード大学)

アデレード大学

Point

★★★★
Times Higher Educationランキング:149位
QS世界大学ランキング:125位

アデレード大学は1874年に創立され、オーストラリア国内で3番目に歴史が古い大学です。数ある学部の中でもサイエンス分野が世界的に評価されており、これまでに5人のノーベル賞受賞者を輩出しています。

University of Adelaide (SA)(アデレード大学)

オーストラリアの大学はなぜ水準が高いのか?

オーストラリア全土の大学の数は41校と、大学数は多くありませんが、その中でも世界大学ランクの上位に名を連ねる学校が多いです。

 

この理由としては、オーストラリア州政府、連邦政府が各大学の教育水準を一定に保つことができる様に、厳格な教育制度を保っている為です。大学数が少数であっても、世界大学ランクの高ランクに位置づけをされています。

 

そのためオーストラリアの大学は一定に保たれた教育環境を提供し続ける事が可能なのです。また、オーストラリアの大学は世界中から講師陣を採用し、取得できる専門科目も多岐に渡るため世界から高い評価を得ています。この様な背景も常に世界大学ランクの高ランクを保持出来る理由の一つでしょう。

まとめ

オーストラリアの大学は、非常に高い教育水準を誇りながらも比較的入学しやすいため、全ての学びたい人に間口が開かれていると言えます。治安や天候もよく日本との時差もないため、学業に打ち込むことができる環境も人気の理由でしょう。

 

学ぶための条件が全て揃っていると言っても過言ではないオーストラリアの大学に留学することは、確実にあなたの人生において貴重かつ大切な経験となります。メリット・デメリットを考慮したうえで、後悔のない選択をしてください!

呑村紗也佳

私にとって海外留学は、「それまで持っていた常識や当たり前を180度覆し、価値観がぐんと広がった」そんな経験でした。もともと留学や海外に興味はなかったですが、両親が留学を勧めてくれたのをきっかけにオーストラリア・カナダ・アメリカで計4年ほど海外生活を送りました。

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