翻訳は英語で書かれている海外のメディア作品や書類等を日本語に訳し、通訳は言葉や情報を英語と日本語のそれぞれに訳さなければなりません。そのため英語と日本語の両方で高い表現力や知識が求められ、当然ながら日本人が翻訳・通訳師として働くためには、かなりの英語力を身に付ける必要があります。
翻訳家・通訳家として働くためには?
翻訳・通訳を仕事にするためには、まず高度な英語力を身に付けなければなりません。また、専門的な技術を必要とするため、オーストラリアでは専門学校や大学などの翻訳・通訳コースを修了し、資格を取得することで、仕事を獲得するチャンスが拡がります。
NAATIについて
オーストラリアの翻訳・通訳の資格認定機関でNAATI ( National Accreditation Authority for Translators & Interpreters)と呼ばれる国家資格です。公的機関などの翻訳・通訳の仕事をするためには必ず必要な資格であり、翻訳・通訳の高い技術力の証明にもなるため、オーストラリア国外でも役立つでしょう。
NAATIはレベル1~5の5段階が設定されており、実際に翻訳・通訳として働くためにはレベル3以上が必要になります。取得するための方法は、NAATIの認定を受けている専門学校や大学のコースを修了するか、NAATIの認定試験に合格する必要があります。
主な学習内容
- 同時通訳スキル
- 通訳しながらの進行スキル
- 専門知識を持った人、同僚などの人との会話効果
- 態度、行動から読み取る会話のプロセス
- 社会福祉・経済・教育・旅行・ホスピタリティー・アート・金融・スポーツなど業種別の翻訳・通訳
コースの種類
専門学校や大学によって開講しているコースが異なり、取得できる学位等も変わってきます。 Advanced Diplomaまでは翻訳(Translating)と通訳(Interpreting)のそれぞれにコースが開講されており、Bachelor以上の学位になると、翻訳・通訳(Translation and Interpreting)を学ぶコースになっています。
Diploma
専門学校やTAFEで受講可能なコースで、NATTIレベル2を目指すことを目的としています。
期間
約6ヵ月
費用
約$8,000
Advanced Diploma
専門学校やTAFEで受講可能なコースで、NATTIレベル3を目指すことを目的としています。
期間
約6ヵ月
費用
約$8,000
Bachelor
プロレベルでの技量取得を目的としており、実践的な内容以外にも、ツーリズムやビジネススキル等の専門知識も学んでいきます。
期間
約3年
費用
約$70,000
入学に必要な条件
入学に必要な英語力としては専門学校でIELTS6.0、大学以上であればIELTS6.5~7.0程度の基準を設定している学校がほとんどです。また、学校ごとの入学条件を設定している場合も多く、英語力証明の他に適正テストなどに合格をしなければ入学することができません。
現在英語力が不足しているという方は、提携・付属の語学学校などで英語力を身に付け、ダイレクトエントリーも可能ですので、入学に関してはカウンセラーまでご相談ください。
英語力と翻訳・通訳について
翻訳・通訳コースは、英語力を伸ばすためではなく、仕事として翻訳家や通訳家を目指しているという方を対象としたコースですので、英会話力・コミュニケーション能力を向上させたいという方は語学学校でハイレベルなコース等を受講した方が良いでしょう。
また、翻訳・通訳コースの入学条件に関しては、最低限必要な英語力ですので、実際にはより高い英語力を身に付けていないと、授業の内容を完全に理解し、技術を身に付けることが難しくなりますので、しっかりと語学学校で英語力を高めることをオススメします。